薪のぬくもりとクマの足跡
- ナーセリー ハッチ
- 11月12日
- 読了時間: 2分

最近、テレビでは毎日のようにクマによる被害が報道されています。
被害を受けた方々には心よりお見舞い申し上げます。
クマが人里に姿を現すようになった理由は単一ではなく、
気候変動による食料の不足や、
ハンターの減少による天敵の消失など、
様々な要因が考えられます。
さらに、私たちの生活スタイルの変化も影響しているでしょう。
昔は、人々は薪を集めたり炭を作ったりするために里山に入って、
自然の恵みを有効活用して生活していました。
しかし、原子力や石油によるエネルギー革命以降、薪や炭を使う機会が減り、
里山に訪れる人も少なくなりました。
そのため、人の手が入らなくなった山や森は荒れ、
動物たちは人里に降りてくるようになりました。
日本は自然に恵まれた国ですが、その豊かな自然を十分に活かせていないのではないでしょうか。
「儲からない」「不便だ」という理由で
手入れされずに放置されている里山が全国に広がっています。
里山は人と自然が共生する知恵が詰まった場所であり、
それを失うことは自然との関わりを失うことでもあります。
しかし、最近では状況が少しずつ変わりつつあります。
インバウンド観光の拡大や地域活性化の活動、
キャンプやアウトドアのレジャーの流行により、
再び人々が里山に訪れる機会が増えています。
自然の中で過ごすことで、
人々は自然の重要性や命の循環を再認識するようになっています。
こうした動きは、里山の復興に向けた重要な一歩です。
もちろん、いきなり昔のように電気やガス、
水道のない生活に戻ることは現実的ではありません。
しかし、便利さだけを追求するのではなく、
自然と調和しながら生きる方向性を考える時期が来ているのではないでしょうか。
人口減少やエネルギー資源の枯渇が懸念される今こそ、
人間と自然が共生する新たな関係を築く必要があります。
自然を遠ざけるのではなく、
向き合い、その力を借りながら生きていくこと――
これが私たちの未来をより豊かで
持続可能なものにしてくれるのだと思います。





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