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クマと人との共存を考える前に──私たちが知るべき“情報の受け取り方”

  • 執筆者の写真: ナーセリー ハッチ
    ナーセリー ハッチ
  • 20 分前
  • 読了時間: 2分

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先日、クマと人間の共存についてお話ししました。


近年、クマの目撃件数や被害が頻繁にニュースで報じられており、被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。


クマ被害が増加している背景には、前回も触れたように、どんぐりの不作による餌不足や、里山と人間の生活圏が接近していることなどが挙げられます。


直近の被害件数を見ても増加傾向が続いており、令和5年度は197件、2025年11月時点では176件の被害が確認されています。

行政や民間団体によるさまざまな対策が進められているものの、

連日クマ関連のニュースが報じられることで、

あたかも全国で「数千件・数万件」の被害が発生しているような印象を抱きがちです。


しかし、私たちの周囲にはクマ以外にも多くの危険が存在します。


例えば、交通事故は年間30万件にのぼり、

コロナやインフルエンザで亡くなる方は年間数万人規模に達します。

ここでは正確な数字よりも“規模感”を比較することが目的ですが、

数万人に対してクマ被害は年間数百件に過ぎません。

割合にすると、1/100にも満たない規模です。


もちろん、「被害が少ないから問題ない」というわけではありません。

報道の内容があまりにも偏っているのではないかという点に注目すべきです。


メディアは人々の関心を引く話題を中心に報道します。

クマ被害への関心が高まれば、そのニュースが繰り返し取り上げられる結果、

私たちは実際以上に「毎日多くの被害が発生している」と錯覚してしまいます。


だからこそ、私たち自身が情報の偏りを認識することが重要です。

正しい報道を求めると同時に、私たちも冷静に情報を受け取り、

判断する力を養っていく必要があるのではないでしょうか。


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