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実は今、観葉植物もお買い得です
先日の投稿で、「夏の花苗は今がお買い得」というお話をしました。 実は、今の時期は観葉植物もお買い得になっていることがあります。 園芸店の現場では、夏から秋にかけて、 観葉植物の価格が下がる理由がいくつかあります。 夏に多く仕入れた観葉植物が狙い目 一つ目の理由は、夏と秋で園芸店の売り場が変わるからです。 夏は暑さの影響で花苗の種類が少なくなるため、 園芸店では観葉植物を多めに仕入れて売り場を作ることがあります。 ところが秋になると、ポットマムや秋明菊など、 季節の花苗が次々と入荷してきます。 すると、今度は観葉植物を置いていた場所を、 秋の花苗の売り場として使いたくなります。 そのため、夏の間に仕入れた観葉植物を、 少し価格を下げて販売することがあるのです。 冬になる前も、価格が下がりやすい もう一つの理由は、これから寒くなる季節だからです。 観葉植物の中には、寒さが苦手な種類がたくさんあります。 園芸店にとっては、寒い冬の間、 こうした植物を長期間在庫しておくことはリスクになります。 生産者側も同じで、寒さに弱い植物は冬になる前に市場へ多く出荷
3 日前


「異常な暑さ」が「普通の暑さ」になる? これからの園芸業界を考える
毎日暑い日が続いていますね。 少し前まで、ヨーロッパやアメリカでは「地球温暖化」という言葉をニュースで頻繁に目にしました。 ところが最近は、以前ほど耳にしなくなったように感じます。 「温暖化への関心が薄れたのかな」 と思う一方で、世界では相変わらず厳しい暑さが続いています。 実は、温暖化そのものが止まったわけではありません。 むしろ問題が「地球温暖化」という大きなテーマから、熱波、干ばつ、山火事、水不足、農作物への影響、電力問題など、私たちの生活に直接関係する個別の問題へと変わってきたのだと思います。 40℃が一度出たときは、 「史上最高気温!」 となります。 しかし翌年も40℃、その翌年も40℃……となると、 40℃が「異常」ではなく「今年の夏は暑い」という感覚になってしまう。 心理学的には、異常な状態が繰り返されると、それを新しい日常として受け入れてしまうという現象があります。 2026年のフランスでも、繰り返される熱波によって若者の気候不安が強まる一方、 「また熱波か」といった感覚も広がっていることが報じられています。 以前は「将来、地球が
8月15日


パイナップルとエアプランツは、実は同じ仲間?「ブロメリア」の不思議
ネオレゲリア、エクメア、グズマニア、ビルベルギア、そしてエアプランツとして知られるティランジア。 実はこれらは、すべて「ブロメリア科」の仲間です。 そして、私たちが普段食べているパイナップルも、ブロメリア科。 日本では「パイナップル科」と呼ばれることもありますが、 園芸の世界では「ブロメリア」という呼び方のほうがよく使われます。 ここで面白いのが、パイナップルとエアプランツを見比べたときの違いです。 パイナップルは土に植えて育て、やがて大きな果実をつけます。 一方、ティランジアは土を必要としない種類が多く、 樹木や岩などに付着して生活します。 一見すると、まったく別の植物に見えます。 それでも同じブロメリア科なのです。 その秘密のひとつが「水との付き合い方」。 ネオレゲリアやエクメアなどには、葉をロゼット状に広げ、葉の中心に水をためる「タンク」をつくる種類があります。 雨水をため、そこに落ち葉などが入り、微生物によって分解される。 その環境を利用して、水分や養分を得るのです。 一方、ティランジアには葉の表面に「トリコーム」と呼ばれる特殊な構造が発
8月11日


寄せ植えは、完成した日から始まる。
寄せ植え教室や園芸講座を開催すると、 最後に完成した作品を手に、皆さんが笑顔で帰られる姿があります。 その瞬間は、講師として何度経験してもうれしいものです。 でも私の中では、講座はそこで終わりではありません。 むしろ、その日から植物との暮らしが始まるのだと思っています。 寄せ植えは、一度作って完成する作品ではありません。 季節とともに花が咲き、葉が茂り、ときには伸びすぎたり、花が終わったりしながら、少しずつ姿を変えていきます。 その変化を楽しめるようになると、園芸はぐっと面白くなります。 だから講座では、寄せ植えの作り方だけでなく、その後の管理についてもできるだけお伝えするようにしています。 水やりのタイミングや置き場所、切り戻しや肥料のこと。 どれも少しの知識ですが、その積み重ねで植物の表情は大きく変わります。 植物は言葉を話しません。 けれど、葉の色や伸び方、花の咲き方など、その時々の様子をよく見ると、小さな変化を教えてくれます。 今日は少し元気がないかな。 新しい芽が出てきたな。 そんなふうに気づけるようになると、植物との距離が少し近づいた
8月2日


掃除は、部屋ではなく自分を整える。「過程」の価値
「掃除をしても、また汚れる。」 これは誰もが知っている事実です。 床を掃いても翌日には埃が積もり、 庭をきれいにしても風が吹けば落ち葉が舞い、 植物の枯れ葉を取り除いても、季節が巡ればまた新しい葉が生まれ、 やがて役目を終えて落ちていきます。 もし掃除の目的が 「永遠にきれいな状態を維持すること」 だとしたら、その仕事は決して完成しません。 では、私たちはなぜ掃除をするのでしょうか。 私は園芸の仕事をしています。 仕事場に着くと、最初に行うのは掃除です。 棚を拭き、こぼれた土を集め、枯れ葉を取り除き、水をやる。 一見すると誰にでもできる単純な作業です。 しかし、この時間は私にとって仕事を始めるための 「儀式」のようなものになっています。 手を動かしているうちに頭の中が静かになり、昨日までの出来事や余計な考えが少しずつ整理されていく。 植物を一鉢ずつ見て回るうちに、小さな異変に気付くことがあります。 「昨日より葉色が薄い。」 「土の乾きが早い。」 「新芽が動き始めている。」 もし掃除をせず、植物の間を急いで通り過ぎていたら、 その変化には気付けなか
7月29日


どうして夏になると、園芸店の花苗はこんなに安くなるの?
園芸店で「SEAL」「大特価」と書かれた花苗を見て、 不思議に思ったことはありませんか? 「売れ残りだから?」 「品質が悪いから?」 そう思われる方もいるかもしれません。 しかし、実際にはそれだけが理由ではありません。 私はほぼ毎日園芸市場へ仕入れに行っています。 その中で見えてくるのは、生産者、市場、そして園芸店、 それぞれにある"夏ならではの事情"です。 理由① 生産者が安く出荷しているから 夏は花苗の流通量が増える時期でもあります。 農家さんにとって、花苗を長く持っていることは大きな負担になります。 毎日の水やりや管理には手間とコストがかかり、 売れ残れば品質が落ちたり枯れてしまったりすることもあります。 そのため、「ロスになる前に出荷したい」 という考えから、通常より安い価格で市場へ出荷されるケースが多くなります。 理由② 夏はお客様が少なくなるから 暑くなると、高齢の方を中心に外出を控える方が増えます。 さらに、ガーデニングを楽しむ人も春や秋に比べて少なくなります。 「暑い時期に植えても枯らしてしまいそう…」 そんなイメージを持つ方も多
7月22日


園芸市場の「せり」の世界|独特の数字と指のサイン、その奥深い文化とは
私は週に2~3回、園芸市場へ仕入れに行きます。 一般のお店で植物を1鉢ずつ購入するのとは違い、 私たちは24ポット入りなどのケース単位で買い付けるのが基本です。 私は安く買える競りによく参加します。 園芸卸売市場の競りは、 価格が徐々に下がっていく 「下げせり」という方式です。 まずは出品者の希望価格から始まり、 競売人が少しずつ価格を下げていきます。 そして、自分が 「この値段なら買いたい」 と思ったタイミングで、 何ケース購入するかを意思表示します。 逆に、 「この価格なら買います」 とこちらから希望価格を提示することもあります。 その際に使われるのが、 園芸市場ならではの独特な 「手やり(指のサイン)」 です。 数字は片手だけで表現します。 例えば、100円や1,000円は人差し指1本、 200円や2,000円は人差し指と中指の2本というように表します。 ところが、3は人差し指ではなく、中指・薬指・小指の3本を使ったり、 6は親指だけを出したりと、初めて見る人には少し不思議な形になります。 さらに価格には独特の業界用語もあります。 120円
7月13日


春は焦らず
三月に入り、雪解けも進み、 お店にも少しずつお客さまが戻ってきました。 日中は15度を超える日もあり、 いよいよ園芸シーズン到来、 といった雰囲気です。 ご来店される方の多くが 「ガーデニングを始めたい」 とおっしゃいます。 そして、よく聞かれるのが 「この花、もう植えられますか?」 という質問です。 確かに、日中は10度を上回る日も増えてきました。 しかし、夜はまだ2〜3度まで下がることもあり、 霜の心配も残っています。 植物にとっては、この寒暖差が大きな負担になります。 安心して地植えできる目安は、 夜間の最低気温が10度前後まで安定する頃。 例年でいえば、だいたい4月頃です。 せっかく迎えた花苗が、 植えてすぐに傷んでしまってはかわいそうです。 もし今植えるのであれば、 寄せ植えにして、夜は室内へ取り込むなどの対策をおすすめします。 本格的な園芸シーズンは、 もうすぐそこまで来ています。 焦らず、春のタイミングを見極めながら、 楽しいガーデニングを始めましょう。
3月4日


嫌なことしてまで、お金はいらない
私たち日本人は昔から、 「お金は大切なもの」 「お金を得るには多大な努力が必要」 といった価値観を自然と教えられてきました。 しかし、これほど豊かで便利な時代になった今、 本当にお金が最も重要なものなのでしょうか。 私は長い間、職場での人間関係に悩みながら、 辛い仕事を淡々とこなして給料のために働いていました。 人間関係のストレスは、いつの時代も私たちにとって大きな課題として立ちはだかります。 現在、私は個人事業主として植物を販売しています。 仕事で関わる人やその距離感も、自分で選べるようになりました。 無理に嫌な人と関わる必要がなくなり、それだけで心が驚くほど軽くなりました。 植物に関わる仕事は、単に「モノ」を売るだけではありません。 日々植物と向き合いながら育てた経験や、失敗を含めて積み重ねてきた知識。 それらすべてが価値となり、その対価としてお金をいただいていると実感しています。 植物は嘘をつきません。 丁寧に向き合えば応えてくれますし、 無理をすればそのことを教えてくれます。 その姿に、自分の働き方や生き方を重ねることも少なくありません。
1月6日
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