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秋の庭で存在感を増す秋明菊

9月9日
読了時間: 3分


夏の暑さが少しずつ和らぎ、朝晩に秋の気配を感じるようになると、

園芸店でも秋の植物が目立つようになります。


その中でも、毎年この時期になると

「秋らしい花を植えたい」

というお客様におすすめすることが多いのが、

シュウメイギクです。


細く伸びた茎の先に、白やピンクの花を咲かせる姿は、春や夏の花とは少し違った落ち着いた雰囲気があります。


「菊」なのに、実は菊ではない?


シュウメイギクという名前から、菊の仲間だと思われる方も多いのですが、実はキク科ではありません。


シュウメイギクはキンポウゲ科の植物で、アネモネなどに近い仲間です。


名前に「菊」と付いているのは、花の姿が菊に似ていることから。

こうした植物の名前には、昔の人が植物を見て感じた印象がそのまま残っていて、調べてみると意外な発見があります。


ちなみに、英名では「Japanese anemone」と呼ばれます。

アネモネの仲間と知ると、花の雰囲気にも少し納得できます。


園芸店でよく聞かれる「これ、来年も咲きますか?」


シュウメイギクを販売していると、よく聞かれるのが、

「これは一年草ですか?」

という質問です。


シュウメイギクは多年草なので、環境が合えば毎年花を楽しむことができます。


ただし、買った年だけきれいに咲かせて終わり、という植物ではありません。

むしろ植えてから時間が経つにつれて株が充実し、地下茎で少しずつ広がっていきます。

地植えにすると、最初は小さな株だったものが、数年後には思った以上に大きくなっていることもあります。


「こんなところからも芽が出てきた」

と驚かれることもありますが、それもシュウメイギクの特徴のひとつです。


育てるポイントは「乾かしすぎない」


基本的には丈夫で育てやすい植物ですが、ひとつ注意したいのが乾燥です。

特に鉢植えの場合、夏の暑い時期に水切れを起こすと葉が傷みやすくなります。

土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水を与えます。


ただし、いつも水がたまっているような状態はよくありません。

「水が好きだから、とにかくたくさん」

ということではなく、水はけと適度な湿り気のバランスが大切です。


置き場所は、日当たりのよい場所から半日陰程度。特に夏の強い西日や乾燥を避けられる場所なら、より育てやすくなります。


花が終わったあとも楽しむ


秋に花を楽しんだ後、冬になると地上部は枯れていきます。

「枯れてしまった」と心配されることがありますが、これは自然な姿です。

枯れた茎や葉を整理しておけば、春になると地面から新しい芽が出てきます。


園芸では、花が咲いている時期だけを見るのではなく、

「花が終わった後、植物がどう過ごしているのか」を知ることも大切です。


シュウメイギクは、秋に花を咲かせ、冬は地中で休み、春になると再び動き始めます。


一年を通して植物を見ていると、季節ごとの変化が少しずつ分かるようになります。

秋の花というと、どうしても一年草を思い浮かべがちですが、

シュウメイギクのような多年草を庭に取り入れると、

毎年同じ季節に花が咲く楽しみが生まれます。


今年植えたシュウメイギクが、来年、再来年にはどんな株になっているのか。

そんな「育てた先の楽しみ」まで考えて植物を選ぶのも、

園芸の面白さではないでしょうか。


秋風に揺れるシュウメイギクを眺めながら、

季節の移り変わりを楽しんでみてください。

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